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この天を回らすために。。。大津島(5)

続きです。

回天記念館の、門扉から玄関まで通ずる石畳の両サイドには、搭乗員銘碑が並んでおります。
そこにはまだ、比較的新しい花が一輪づつ供えられていました。
きっどが訪れたのは11月中旬で、この島から初出撃のあった月と重なります。
追悼式や、献花が行われたばかりだろうと考えられました。
記念館の内部は、一切の写真が禁止となっております。
その分、搭乗員にまつわる資料や映画で使われたセットなど、展示内容は貴重で豊富です。
また、館内で販売されているガイドブックは、それだけでも、相当に回天を学べる研究書になっております。
大変お勧めできる書籍となっております。

回天記念館 正面玄関と銘碑

海岸の散策に戻ります。
海岸の遺構で象徴的なのが、運搬トンネルです。
猫と別れてさっそく入ってみます。気味の悪さは感じませんが、背筋のこわばる緊張感が続きます。
このトンネル内を、トロッコに乗った回天が運ばれてゆき、この先で海に降ろされます。
トンネル内は一部トロッコが複線となり、当時は予備の機体がそこで待機していました。

左;運搬トンネル予備機待機所付近 右;運搬トンネル出口桟橋


トンネルを抜けると、桟橋が、カーブしながら海上の施設に接続していました。
この施設が、「ケーソン」。(もともとコンクリートの工法を指す名称が、そのまま施設の呼び名になりました。)
往時はクレーンが設置されていて、回天の海面への昇降と、搭乗員のプラットホームとなった場所です。

回天訓練基地(ケーソン)

現在は入れませんが、2階にも訓練設備がありました。
回天作戦以前の、酸素魚雷試験発射口も確認できます。一見大きな生簀のようなものが、海中の碧を映しながら、沖に向かって開口しており、奇妙に感じます。魚雷が収まるとわかると、ざわついた気分になります。

右; 酸素魚雷試験発射口

回天を運ぶレールは、海岸の露岩の上にもあったそうです。若干のモルタル跡が残っていて、かって軌道が存在したことがわかります。

このほか、回天基地の軍用地の中には、整備工場跡や、士官の屋敷の跡、連絡路などが、現在も風化せずに残されています。

駆け足でしたが島内を巡り、この、回天の島に残る遺跡の特筆性が見えてきた気がします。

帰ることができない船を造り。その船を操るために人が集まり。その船を使用するために旅立ち。
そして想定通り、船も、人も、帰ることはありませんでした。
その、最後の2か月間ほどの搭乗員のくらしのすべてが、ここに集約されているということでした。

続きます。
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