居酒屋一期一会
先日、県外に泊まりがけの用事がありましたので、ホテルから早速なじみの店へ晩酌を頂きに参上しました。
ここへは、年に数回ながら泊りの用事があり、用がなくともニアミスすれば寄る。を繰り返しているので、すっかり遠方の常連として認知されました。
鳥取へ移住してからのなじみで、きっどの好物もそろっており、こぢんまりとしていて騒々しい客や店員が居ないので、居心地がよく大変気に入っています。
幾人か飲み友のような方も居りますが、今回、少々毛色の異なる方と席が近く、親しくなりました。
私のような遠方の常連を「貴重な方だ、ありがたいことだ!」と感心してくださいます。
「オーナーさんでしたか!?」と聞くと 「いえいえ!ただの仕事帰りの客ですよ~!」と否定されます。
私の弟と同い年とのことですが、若々しく聡明な感じの男性です。
「ここは、古くから都市機能が発達しているが、隣接地に一大観光地を控えており、観光・宿泊についての集客に後れを取っているのです。なので、ありがたいと思ったのです。」と、会話の最中、どこかで聞いたような言葉が語られました。
ああ!米子がまさにそうじゃないの!
境港、大山、松江宍道湖と、集客力のある地に隣接していながら、なかなか米子に泊まって遊ぶ方が居ない!
「アニメの聖地巡りなどで、一部集客を見せている。そこは伸ばしたいが、そのエリアは夜など店が全閉店するし、宿泊所も少ないです。」 その方は飲み物を次々おかわりしながらも、真摯なまなざしで話します。
地方都市の憂いを酒の肴にするという、一見奇妙でも楽しいひと時ではありました。
飲み屋の片隅で、そうそう物事が解決しませんが、その方は細部にわたり現状の把握に努めていることがわかりました。
そのとき、きっどは、はっとしました。
この人はもしや。。。
ああ、こんなにお酒が入っても、心の中は真摯に郷土のことに向き合っているんだな~と感心しました。
米子など、いかに余計なことをしないで、昨日と変わらない今日を楽に過ごすか。文化芸術など金のならない木は切り倒し、どうせ金がならないなら荒れ地のままにしておけ。
という方々が一部担っているばかりに、今日の姿になりました。
そういえば、この店のある駅前では、かつて市民力で文化財を死守した経緯がありました。市長の独断を、市民力が打破したのです。
米子もあなたのような方ばかりなら。。。。
そう言いかけてやめました。あくまで私的な席ですから。
お勘定を終え「今日は楽しかったです!」とその方に声を掛けますと、わざわざ立ち上がり45度のお辞儀をしてくださいました。
見送りのママと店の外に出た際、「あの男の人は、こういうかたですよね?」
と聞くと、小声で 「そうです」と教えてくれました。
高いビル街と明るいアーケード。なのに、まばらな人通り。
旅好きなきっどのおなじみの光景ですが、今日は何か胸に迫るものがあるのでした。
ここへは、年に数回ながら泊りの用事があり、用がなくともニアミスすれば寄る。を繰り返しているので、すっかり遠方の常連として認知されました。
鳥取へ移住してからのなじみで、きっどの好物もそろっており、こぢんまりとしていて騒々しい客や店員が居ないので、居心地がよく大変気に入っています。
幾人か飲み友のような方も居りますが、今回、少々毛色の異なる方と席が近く、親しくなりました。
私のような遠方の常連を「貴重な方だ、ありがたいことだ!」と感心してくださいます。
「オーナーさんでしたか!?」と聞くと 「いえいえ!ただの仕事帰りの客ですよ~!」と否定されます。
私の弟と同い年とのことですが、若々しく聡明な感じの男性です。
「ここは、古くから都市機能が発達しているが、隣接地に一大観光地を控えており、観光・宿泊についての集客に後れを取っているのです。なので、ありがたいと思ったのです。」と、会話の最中、どこかで聞いたような言葉が語られました。
ああ!米子がまさにそうじゃないの!
境港、大山、松江宍道湖と、集客力のある地に隣接していながら、なかなか米子に泊まって遊ぶ方が居ない!
「アニメの聖地巡りなどで、一部集客を見せている。そこは伸ばしたいが、そのエリアは夜など店が全閉店するし、宿泊所も少ないです。」 その方は飲み物を次々おかわりしながらも、真摯なまなざしで話します。
地方都市の憂いを酒の肴にするという、一見奇妙でも楽しいひと時ではありました。
飲み屋の片隅で、そうそう物事が解決しませんが、その方は細部にわたり現状の把握に努めていることがわかりました。
そのとき、きっどは、はっとしました。
この人はもしや。。。
ああ、こんなにお酒が入っても、心の中は真摯に郷土のことに向き合っているんだな~と感心しました。
米子など、いかに余計なことをしないで、昨日と変わらない今日を楽に過ごすか。文化芸術など金のならない木は切り倒し、どうせ金がならないなら荒れ地のままにしておけ。
という方々が一部担っているばかりに、今日の姿になりました。
そういえば、この店のある駅前では、かつて市民力で文化財を死守した経緯がありました。市長の独断を、市民力が打破したのです。
米子もあなたのような方ばかりなら。。。。
そう言いかけてやめました。あくまで私的な席ですから。
お勘定を終え「今日は楽しかったです!」とその方に声を掛けますと、わざわざ立ち上がり45度のお辞儀をしてくださいました。
見送りのママと店の外に出た際、「あの男の人は、こういうかたですよね?」
と聞くと、小声で 「そうです」と教えてくれました。
高いビル街と明るいアーケード。なのに、まばらな人通り。
旅好きなきっどのおなじみの光景ですが、今日は何か胸に迫るものがあるのでした。
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